QMG250 PrismaPro® 四重極質量分析型 残留ガス分析計

高感度・高安定性・インテリジェントな操作性を兼ね備えた四重極質量分析計PrismaPro ®は、様々なニーズのガス分析に適したソリューションを提供します。

■QMG250 PrismaPro®の主な特徴

QMG250_PrismaPro

QMG250 PrismaPro®

PV MassSpec

PV MassSpec software

Biased-ionization-chamber

Biased Ionization Chamber

Field-axis-technology

Field-Axis Technology

・クラストップレベルの基本性能

 最小1ms/points(Dwell Time※1)の高速測定。イーサネット接続により測定値はスムーズにPCへ転送されます。
 バイアス化されたイオン化室の設計で実現された、低バックグランドと広いダイナミックレンジにより最小検知分圧は3x10-13Pa※2、さらにフィールド・アクシス技術の採用で、より高い感度を実現しています。
※1 測定滞在時間 ※2 オープン型イオンソース 質量範囲1-100型 EM付の場合

・多彩なモジュールを選択可能

 モジュールを自由に組み合わせ出来るモジュラーデザインにより、イオンソース形式・フィラメント材質・測定質量範囲等からアプリケーションや測定対象に合わせたユニットを構成できます。
 これにより特に産業・環境分析・研究開発・半導体生産・コーティング技術等の分野に適応。
 真空関連機器の総合メーカーでもあるファイファーバキューム社の多彩な製品群と組み合わせることで、適応アプリケーションの幅が広がります。

・最新世代のソフトウェア PV MassSpec

 PrismaPro®には、新世代のPV MassSpec ソフトウェアが標準添付されています。(Microsoft Windows® 10,11対応)
 軽快な動作と測定の操作が容易であることに加え、測定データを計算・分析・エクスポートするためのプラットフォームとしてもご使用いただけます。
 測定方法は、質量スキャン測定・電流トレンド測定・分圧トレンド測定・定量トレンド測定とその組み合わせから選択でき、測定値は自由な数式を使用して、リアルタイムで計算・記録が可能です。

・オープンなプログラミングインターフェイス

 無償公開されるHTMLベースのプログラミングインターフェイス(JSON API)を使用して、PrismaPro ®を直接制御することも可能です。加えて、デジタルおよびアナログ入出力、イーサネットなどの幅広いインターフェイスにより、システムへの統合も容易に行えます。また、LabView用ドライバも無償で提供されています。

■カスタマイズ可能なモジュラーデザイン

EI型四重極質量分析計の原理

・イオンソース形式の選択

 PrismaPro®は、オープン・クローズ・クロスビーム・グリッドの4種類のイオンソースから選択可能です。
 最も一般的なオープン型イオンソースは、分析チャンバー内の残留ガスに対して解放された設計で、高い検出感度を兼ね備えているため、ほとんどの残留ガス分析に適しています。
 また、クローズ型イオンソースは排気ガス等のガス導入分析に適し、クロスビーム型イオンソースは分子流向けで、汚染に強いタイプのイオンソースです。超高真空下での残留ガス測定には、低自己ガス放出タイプのグリッド型イオンソースが適しています。

・フィラメント材質の選択

 フィラメントの材質は、イットリアコートイリジウム、もしくはタングステンから選択可能です。
 一般的に大気成分や高濃度の酸素・水蒸気下の測定にはイットリアコートイリジウムフィラメントが適しています。ただし、水素や炭化水素の分圧が高い場合や、超高真空向けの測定にはタングステンフィラメントを選択してください。
 フィラメントの選択は測定圧力・測定ガス種・濃度等複雑な要件が重なるため、材質は将来のフィラメントユニットの交換時に変更することもできます。
※グリッド型イオンソースを除く

・分析管(イオン検出器)の選択

 質量分析計に使用されるイオン検出器は、ガス導入部・真空チャンバー・排気システムの設計に基づく真空システムで実現できる圧力範囲から選択されます。
 高真空領域(<-4Pa)ではファラデー検出器(Faraday)のみで十分な場合も多いですが、超高真空での測定や広いダイナミックレンジが必要な場合、イオン電流を増倍できる二次電子増倍管(EM)オプションが選択できます。
 PrismaPro®に搭載される二次電子増倍管(EM)は、必要に応じてファラデー検出器と切り替え可能です。ここで、ファラデー検出器は劣化しにくいため、長時間の安定したモニタリング用途にも使用できます。

PrismaPro_Analyzer

・EM/Faraday 検出器切替型分析管
 挿入長:199mm(83mm + 116mm 付属短管部)
・Faraday 検出器専用型分析管
 挿入長:143mm
※寸法はオープンイオンソース型の場合

・質量測定範囲の選択

 従来の真空装置では、一般に窒素、酸素、アルゴン、水蒸気などの大気中に多く含まれるガスや、軽質量の炭化水素類の混入分が主な測定対象でした。
 これらのガスを検出するためには、m/z 1~100程度の範囲の質量分離を示す一般的な四重極型質量分析計で十分ですが、高質量の炭化水素や薬品の燃焼ガスなど、より重いガスやその成分を検出する必要がある場合は、m/z 1~200またはm/z 1~300のマスフィルターについても選択することが出来ます。
 測定質量範囲の拡大は、感度・分解能と相反するため、必要最小限の範囲を選択ください。

・I/Oオプション

 PrismaPro®は、標準タイプのI/Oで1系統のアナログ入力、2系統のデジタル入力、1系統のリレー出力をバックパネルに装備。例えば、温度計の電圧出力を温度へ変換して他の計測値と同時の取り込みや、測定の自動開始・停止等が可能です。さらに拡張I/Oオプションで入出力端子の追加と、ファイファーバキューム社の代表的な真空計が直接接続できるコネクタが拡張できます。

PrismaPro_IO

・標準I/O
 アナログ入力 x1, デジタル入力 x 2, リレー出力 x 1
・拡張I/O (増加分)
 アナログ出力 x 8, アナログ入力 x 8,
 デジタル出力 x 10, デジタル入力 x 5
 真空計ポート x 1(ActiveLine, AR付DigiLine用)

■最新世代のソフトウェア PV MassSpec

 最新版のPV MassSpec ソフトウェアはPfeiffer Vacuum社クラウドからダウンロード可能です。
 本ソフトウェアは、軽快な動作と測定の操作が容易であることに加え、測定したデータを計算・分析・エクスポートするためのプラットフォームとしてもご使用いただけます。
 測定方法は基本的な質量スキャン測定・電流トレンド測定・分圧トレンド測定・定量トレンド測定とその組み合わせから選択、測定値は自由な数式を設定し、リアルタイムで計算・記録が可能です。また、ワンクリックで起動できるリーク検出モードも備えています。

PrismaPro_AnalogScan

質量スキャン測定(Scan測定)
 ・横軸を質量、縦軸をイオン電流(A)とした基本的な測定で真空の品質が確認できます。
  特定の質量を選択して、トレンドグラフも同時に表示
  内蔵スペクトルライブラリとのマッチング機能
  高速測定に適したバーグラフ測定に対応
  測定終了後の保存・自動エクスポート

PrismaPro_Trend

■マルチイオントレンド測定(BIN測定・MCD測定)
 ・横軸を時間、縦軸をイオン電流・分圧・濃度としたリアルタイムトレンド測定です。
  質量スキャン測定に比べ短いサイクルで測定
  一般的な関数から、高度な微分・積分演算まで高度な内部計算機能
  各種トリガーによる自動測定開始・停止機能
  理論値・既知の濃度構成ガスで校正したフラグメントを考慮した濃度測定
  測定終了後の保存・自動エクスポート

PrismaPro_VD

真空診断測定(Vacuum Diagnotics)
 ・簡易操作でスキャンを実施。代表的なイオンを自動でラベリング。
  チャンバー内の残留成分の自動特定
  真空の品質確認

ご不明な点がございましたら、お問い合わせフォームからご質問いただくか、右のボタンより質量分析計のよくあるご質問-FAQのページをご参照ください。

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