■磁気浮上方式ターボ分子ポンプとは

 磁気浮上方式ターボ分子ポンプには「マグネット方式のベアリング」が両軸に採用されており、同時にローター位置を連続的に監視して調整するため、「アクティブ磁気浮上方式」とも呼ばれます。
 摩擦のない極低振動運転、メンテナンスフリー、自由な取付方向が特長で、静かな回転特性と相まって最高の長期安定性と信頼性を実現します。

■ターボ分子ポンプの動作原理について

ターボ分子ポンプの排気理論

 ターボ分子ポンプの内部構造や動作原理の解説動画がございます。
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 真空基礎講座では、ターボ分子ポンプを始めとする各種真空機器(各種真空ポンプ、真空計、質量分析計等)の内部構造や動作原理、特徴など、真空技術の基礎について動画を用いて解説しています。オンデマンド(録画)配信ですので、いつでも好きな時間に視聴することができます。                                                                    

■ファイファーバキューム社磁気浮上方式ターボ分子ポンプの特長

 ファイファーバキューム社は、要求の厳しい真空アプリケーションにおける豊富な経験から、お客様のアプリケーションに合わせた製品の最適化をサポート致します。
 安全性においは、停電が発生した場合、ローターが発電機として機能し、バッテリー不要のコントローラに電力を供給します。ローターは徐々に減速し、スムーズに機械的な緊急ベアリングモードに移行します。極端なエアダンプやポンプとコントローラー間のケーブルに予期せぬ故障が発生した場合には非常用ベアリングが活躍します。大量の空気の流入や機械的衝撃が発生した場合、コントローラによって制御されるベントバルブがローターを迅速かつ効果的に減速させ、ポンプの損傷を防止します。
 研究開発用途では、低い最終圧力でも最小限の低振動であることが特徴です。可変回転数設定により、プロセス条件を最適化し、古い高真空ポンプの排気速度に適応して直接置き換えることが可能です。

TMP Magnetically Levitated Explanation
磁気浮上式ターボ分子ポンプの内部構造

■製品ラインナップ

■HiPace Mシリーズ

HiPace_M
HiPace® 300M・800M・700M

■HiPace® 300M
■HiPace® 700M
■HiPace® 800M

アプリケーション

・ハイエンド電子顕微鏡
・残留ガス分析
・光学コーティング
・プラズマ研究
・バイオテクノロジー

・医療技術
・半導体応用
・薄膜技術
・ハードディスク製造

特長

 HiPace Mシリーズのターボポンプは、5軸の磁気浮上式サスペンションを搭載しています。高真空用途に設計されているため、複合ローターが使用されており、オイルフリーの磁気浮上式により、メンテナンスの必要性やコンタミの可能性がほぼ排除されます。振動に敏感なアプリケーションに対しても、HiPace Mは振動と漏洩磁場が極めて低くなっています。停電時には、ターボポンプに取り付けられたコントローラーが、ポンプモーターを発電機として使用し、ローターを安定した状態で保ちます。

■ATH-M/ATPシリーズ

ATH_M
ATH 500M・3204M・2300M

■ATH500M
■ATH160xM
■ATH230xM
■ATH284xM
■ATH3204M
■ATP1604M
■ATP2300M

アプリケーション

・ガラスコーティング
・半導体プロセス
・フラットパネルディスプレイ製造
 (LED・OLED)

・ロードロック用途
・太陽光発電

特長

 ATH MシリーズとATP シリーズのターボポンプは、単なる磁気浮上式ではなく、アクティブな5軸磁気軸受がローターの位置を監視し、正しい位置からのずれをリアルタイムで制御しています。
 高品質な軸受技術により、最高の長期安定性と信頼性、そして静粛性を実現しています。この軸受技術と高真空ポンプのプロセス装置により、ATH MおよびATP シリーズは、半導体製造、薄膜やガラスコーティング、その他多くの産業および研究開発用途における高性能ターボポンプのベンチマークとなる製品となっています。